ZYYG 1stシングル
※このページ内容は執筆当時のものです。一部内容については新たな事実がございましたので途中にある「追記」をご参照くだいさい。
1993年5月19日 リリース
概要と感想
サントリー生ビール「ダイナミック」のCMソングとしてプレゼンテーション用に何名かのボーカリストに歌わせその中でクライアント側から採用されたのが高山征輝のものだったことから高山のデビューが急遽決まった、とBEST OF BESTのライターノーツに説明がされいる。
ZYYG結成までの流れを確認すると、BEST OF BESTのライナーノーツには「長戸が栗林と高山を引き合わせた」と記載されており、「ZYYGは大別すると栗林誠一郎がいた第一期と4人編成になった二期に分けられる(文章要約)」とある。『vocal compilation 90's hits Vol.1〜male〜 at the BEING studio』のライナーノーツには「高山と栗林からなるユニット形式でスタート」とある。
つまりは栗林誠一郎が結成時のメンバーであったと明確に示されていたが、2019年の再結成の際に設置された公式サイトのヒストリー(外部サイトに飛びます)には「この頃はまだメンバーが正式に決まっておらず、サポートメンバーと共にレコーディングを行なっていた。」として栗林誠一郎がサポートメンバーに降格したどころか彼の名前がどこにも登場しないという存在が消されたような扱いになっており、初めて公式サイトを見た際は衝撃だった。
君が欲しくてたまらない
作詞 上杉昇
作曲 織田哲郎
編曲 栗林誠一郎
という珍しい並びで制作されたZYYGのデビュー曲。70万枚の売り上げを記録。最大のヒットソングとなった。が、正直言ってオリコンチャート3位で70万枚のヒットソングといわれても後追いの自分としては耳にした事がなく、今ではZYYG=「絶対に誰も」が代表曲な気がする。
音楽性としてはビートロック・ポップとして最初から根本は定まっていたようで3分04秒と短いながら純粋なビートロックソングといった感じ。ただ、タイトなドラムやギターでこじんまりとしすぎている印象もある。ユニットとしてスタートした影響か音のグルーヴ感が薄く感じてしまうのがこじんまりとした印象を与えるのだろうか。
後に作詞した上杉昇の歌うWANDSバージョンも世に出たが、タイアップ先のビール名「ダイナミック」なのと、歌詞にある「ダイナミックマインド!」と叫ぶダイナミック?っぷりは高山ボーカルの方が熱く感じる。クライアント側もその辺を魅力に感じたのではないだろうか。
また、実はこの曲はシングル盤とアルバム番ではミックスが違っており、筆者は偶然発見して
ZYYG「君が欲しくてたまらない」
— ニル (@nininil711) October 29, 2021
シングル音源とアルバム音源とではミックス違うくね?
BGDH-1003 4
明らかに違う箇所は2:17〜27秒のシンセ(?)。
シングル盤の方は明らかにシンセの鳴り方が違う(アルバムでは引っ込んでる)。
あとボーカルの聴こえ方も違う気が。
マスタリングの問題以上に。#ZYYG pic.twitter.com/eyEiEZRlR9
と、ツイートしたりもしたのだが、若干反響はあったような気もする。他のサイトやツイートを調べてもこの違いを言及している人は筆者調べではいなかったが、次々と別MIXが発見されたZARDと比べ70万枚売れているのに特に言及がないZYYGという構図に少し悲しさを覚えたのと同時に他にも記載(言及)なしMIXがBeingにはあるのではないかという好奇心も生まれた出来事であった。以後、所持していないBeing系アーティストの8cmCDは基本回収するようにしている。
ツイートにミックスの違う点を詳細にまとめているが、改めて書くと
・2:17〜27秒辺りでシンセがテレテレと鳴っている
・ボーカルが加工されたようになっている
・1:27秒〜36秒のwo wo wo〜の伸び方。シングル盤は高山の歌が早く終わり栗林誠一郎のコーラスが残る。アルバムは栗林のコーラスが残らず切れている。
と明らかに分かったのは三か所。
個人的にはシングル盤のミックスの方が合っている気がするが、後のベストやコンピにはアルバムのミックスが収録されている。『GO-WILD』付属ライナーノーツにはミックスの違いについて記述されておらず、ひっそりと変更されたのかもしれない。
(『vocal compilation 90's hits Vol.1〜male〜 at the BEING studio』のライターノーツにもミックス違いが存在することは書かれていない)。
追記(12月30日)
余談だが、この曲は3分4秒ということでカップラーメンの待ち時間を図るのに丁度よい。家でカップラーメンを作るときによく聴く。
配信されているものは後期ミックスの模様。
愛しさを抱きしめたまま
こちらはメンバー自作によるミディアムロックナンバー。
栗林誠一郎が作曲と編曲を手掛けているが、1stアルバムの頃と比べるとポップさがありアルバムに収録されなかった理由が分かるような気がする(といってもZYYGはカップリング曲に関してはアルバムに入らない事がほとんどだった)。
ZYYGの曲というより栗林ソロに雰囲気は近い。
君が欲しくてたまらない(カラオケ)
コーラスあり。栗林誠一郎のコーラスを堪能できる。
愛しさを抱きしめたまま(カラオケ)
コーラスあり。栗林誠一郎のコーラスを堪能できる(コピペ)
ラストサビの栗林コーラスが彼の声好きなら聴きどことであろう。
注 カラオケ音源は未配信