深海DIARY

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【シングル感想】『Imitation Rain / D.D.【通常盤】』

SixTONES・ Snow Man 1stシングル(スプリット)

2020年01月22日 リリース

概要

ジャニーズJr.所属の新鋭グループSixTONESとSnow Manによるスプリット・シングル。

2020年に同時メジャーデビューということで、スプリットした形でのデビューシングル盤リリースとなった。

SixTONESとSnow Manどちらのシングル盤を買っても、両グループのA面が聴ける仕組み。

 

筆者が購入したのはAmazonリンクにあるようにSixTONES vs Snow Manの通常版。

 

まず第一に話しておくと、筆者はジャニーズについてはあまり詳しくはない。

記事作成現在で音源を所持しているのはKAT-TUNの1stアルバムとSMAP・光GENJI・男闘呼組のベスト盤ぐらい。あとはサントラに収録されているTOKIOと嵐の曲。

 

ジャニーズの存在は勿論知っているし、子どもの頃にやっていたジャニーズ主演ドラマの「山田太郎ものがたり」(SOPHIAの松岡充が出演していたということは後から知った)や、「南極大陸」「怪物くん」「ザ・クイズショウ」など、様々なドラマや音楽を目にして(耳にして)はいるが、ジャニオタってわけでもない。

 

でもって、どうしてこのシングル盤を購入したか、と言えば、作曲がX JAPANのYOSHIKIだったからである。もっと言えば「Imitation Rain」のカラオケ音源も聴ける為、この通常版をチョイス。SixTONESとSnow Man、どっちのが売れたのだろうか。SixTONESの方は筆者のようなYOSHIKIファンが手にしてそうだが。

  ビルボードを参照するとSixTONES vs Snow Manの方が売れたようだ筆者のようなYOSHIKIファンの購入もあったのか、元々SixTONESの方が人気だったのかは不明だが、2位Snow Ma vs SixTONESnと約25000差という結果に。

最終的にはミリオン達成している。 

「Imitation Rain」は男性アーティスト歴代1位となる初週売上132.8万枚を記録し、史上初のデビューシングル初週ミリオン達成という快挙も達成したようだ(マイナビニュース参照)。

CD不況と呼ばれるこのご時世において・・・。ただただ凄いと言わざるを得ない。

 

普段、TVやTwitterのトレンド、YouTube(音楽MV)などをあまり見ないので、ユニットの名前と、YOSHIKIのツイートで新曲リリースってアナウンスは知っていたが、ユニットの姿、メンバー、そして音楽はCDを手に取るまで知らなかった。が、逆にしれが新鮮になって音楽を聴けたのかも。

知らなすぎてSixTONESの読み方がわからなかったのはここだけの話

01 Imitation Rain

SixTONESの楽曲。

YOSHIKIが作詞作曲編曲を全てこなした1曲。

 

YOSHIKIといえば一般的にはX JAPANのドラマーって印象だろうが、この曲は打ち込みを駆使したデジタルロックで、若干トランスチックもあるクールな曲。

滝沢社長によるオファーにより実現。YOSHIKIがジャニーズ系アーティストへ楽曲を提供するのは、この曲が初。

 

HYDEと共演した「Red Swan」(18年)以降、YOSHIKIは松田聖子など曲を提供していたんだが、この曲は98年、北野井子(ビートたけしの娘さん)に提供した頃の路線と似ており、打ち込みとピアノ・ノイジーなギターを中心としたサウンド。

バリバリのX JAPANって感じでもないし、近年のYOSHIKIサウンドってほどでもなく、98年の頃にやっていたサウンドを現代に戻したような印象を受けた。

 

歌詞は逆にバリバリX JAPAN感がする。YOSHIKIの歌詞は「薔薇」「雨」といったワードがX JAPANのみならず、提供曲でもチラホラ見られるワードなんだが、この曲はX JAPANと連動するようなワードが多く、「薔薇」「雨」の他に「紅に染まる」など、かなりX寄りな歌詞な気がする。

 

X JAPANのファンとしては嬉しい反面、SixTONESっていう新鋭ジャニーズグループのデビュー曲がこんなにX寄りな歌詞でいいのか?と正直感じた。

 

このシングル盤は発売日から1週間後に購入したんだけど、デビュー曲でここまで濃いYOSHIKI色なら、最初で良くも悪くもユニットのイメージが付いてしまうんじゃないか、と思って友人に話していたりもしたのだが、SixTONESは現在も大人気なので、杞憂だったようだ。

 

京本大我さんの高音パートが非常にドラマチック。間奏の後に転調を駆使してラストサビに向けて大きなフィナーレで終わっていくのかな、と思いきやそうでもなく、キーを下げてラストサビへと進み曲が終わるのが、クールで哀愁を感じてカッコいい。

 

02 D.D.

スプリット・シングルということで、2曲目はSnow Manの楽曲。

先述したように、全く知らなかったんだけど、「聴いたことあるなぁ」となった(というかImitation Rainだけ事前に聴いたことがなかった)曲で、お店とかでかかっていたのかなって。

こちらはYOSHIKIは関与していない。その為、ザ・ジャニーズって感じのする1曲。

サビがキャッチーで一度聴いたら頭に残るようなフレーズ。

 

EDMチックな盛り上がりエンジン全開な楽曲。

 

03 Telephone

SixTONESの楽曲。

作曲編曲を見るに海外の方が提供している模様(作曲はJustin Trugman, Jason Parris, Drew Ryan Scott。編曲はJason Parris)。

Drew Ryan Scottという方は、K-POPや他のジャニーズ系にも提供している人らしい。

作詞は日本の方。

 

海外ヒップホップのような電子音のノリでクールに盛り上がるような曲。最先端の音楽ってこういうものなのかな、と普段80年代90年代の音楽を聴いている筆者は思ったのであった。

ていうか、音楽の表現の幅がスゴイ。「Imitation Rain」とはだいぶテイストが違うが、それでもキッチリとらしら、を出している。

04 NEW WORLD

SixTONESの楽曲。

こちらは「Telephone」とは違った角度で、「Telephone」がグローバル音楽の最先端なら、「NEW WORLD」は日本の音楽(邦楽)の最先端音楽といった印象。

ポピュラーなイメージでジャニーズっぽいポップさを感じる。メロウな耳ざわりの良いサウンド。

05 Imitation Rain -Instrumental-

コーラスなしのカラオケ音源。

個人的にはお目当てその2の音源なので楽しめた。やはりクールで美しいサウンドだと実感。

06 SixTONES vs Snow Man 〜ボイスドラマ〜

最後に収録されているのはボイスドラマ。筆者のようなタイプはこの声は誰が話しているのか、分からないのでなんともいえないが、和気藹々としたボイスドラマが楽しめる。

最後に

こうSixTONESの3曲を聴き比べすると、デビューシングルながら多種多様でそれぞれに良さを感じるサウンドだった。ジャニーズ系を普段聴かない筆者としては面白みがあった。

 

それでいてYOSHIKI一人の貫禄ってスゴイな、とも感じた。この癖の強さを良いと感じるか悪いと感じるかはリスナーの好み次第なんだろうけど、聴いただけでYOSHIKIだ!って感じるのは、やはり他の人にはない音を確立しているからだと思う。

 

「Telephone」・「NEW WORLD」は筆者は聴いてみて、世界、日本の最先端サウンドっていうイメージが膨らんだが、「Imitation Rain」は98年に提供されたYOSHIKIサウンドってイメージであるが、それは98年の時代性があるサウンドか、と言われればそうではなく、どの時代にも属さないサウンドだと思うからだ。

YOSHIKIはテレビ等で、「クラシックのように何百年も聴かれる音楽を」と発言しているが、時代の音、ではなくYOSHIKIの音、と感じるのは、この発言にもあるようなプロフェッショナルから来ているのかもしれない。