WANDS 6thシングル
1993年7月7日
概要
WANDS6枚目のシングル。
『時の扉』同様、1期のメンバーである大島こうすけ作曲によるシングル。
Beingのライナーノーツでは「『時の扉』のような楽曲で行こうという制作陣の意向により大島に発注(BEST OF BESTでは「大島が作曲を担当」と若干文章が違う)とあり、大島こうすけに依頼した感じで書かれているが、上杉さんの自伝では「1期の頃に作っていた曲(要約)」という旨の記述があり、情報に隔たりがある。
01 恋せよ乙女
1期のメンバー大島こうすけ作曲。葉山たけしが編曲を担当。
シングルとしては『時の扉』以来の大島ソング。
『時の扉』では明石昌夫が編曲を担当していたが、『恋せよ乙女』は葉山たけしが編曲、とアレンジャーを変えて『時の扉』路線を目指してみました、な1曲。
レコーディングでは試行錯誤が繰り返された他、人間の叩いたドラムをサンプリングしたループを始めて導入した曲とされる。(『WANDS BEST 〜HISTORICAL BEST ALBUM〜』より)
『時の扉』の大ヒットもあり、ダンサンブル+ロックというサウンドはWANDSサウンドの代名詞だったのもあってか、この曲がチョイスされたのかな、といった印象だが、まんま『時の扉』な曲調なのもあって二番煎じ感が強い。
リアルタイム世代なら、『時の扉』からファンになった人は待望の1曲、なのかもしれないが、後追い世代の筆者からすると二番煎じ感があるというか、『時の扉』テイストすぎるのがマイナスに働いた、といった感想。
葉山たけしによるアレンジにしてはだいぶアクが濃いが、ライナーノーツにあるように試行錯誤していった結果なのかもしれない。
『時の扉』のようなデジロック感は薄れ、ベースラインが意外にも主張しているのは特徴。キーボードも激しくキメている。
正直、アレンジ面では煮え切らない印象が強かったが、後のRemix Ver.を聴くとカッコいいな、と思えた曲で、Remix Ver.の方は好み。
02 ありふれた言葉で
柴崎浩作曲。
カップリング曲はメロディアスなロックバラード。後に+6としてベストアルバムに選曲された。
WANDのロックバラードは1期の「この夢だけを・・・」や2期の「このまま君だけを奪い去りたい」ぐらいだったが、ここにきてカップリング曲での超王道なロックバラード。
表題曲と温度差がたいぶあるが、名曲なバラードソング。
こういったロックバラードを制作する時に、キーボードがメンバーだとより一層、ドラマチックになるなぁ、というのを素直に感じられる1曲で木村さんのキーボードが良いテイストをしていると思う。
Cメロ→間奏(ギターソロ)からのDメロ→サビの展開はコテコテとはいえ、信頼を裏切らない盛り上がりを見せ、上杉さんの伸びやかで艶やかなボーカルがグッと心惹かれてく。
03 恋せよ乙女(オリジナル・カラオケ)
コーラス有りのカラオケ音源。
時の扉同様、バックでは色々と面白いサウンドをしている。ベースがだいぶ主張している。