WANDS 16thシングル
2020年1月29日 リリース
- 概要
- 01 真っ赤なLip
- 02 もっと強く抱きしめたなら 〜WANDS 第5期 ver.〜(名探偵コナン盤のみ)
- 02 時の扉 〜WANDS 第5期 ver.〜(通常盤のみ)
- 03 真っ赤なLip -TV size-(名探偵コナン盤のみ)
概要
WANDS16枚目のシングル。
2000年に解体をしたWANDSの21年ぶりとなる再始動シングル。
1期2期メンバー柴崎浩(Gt)、2期3期メンバー木村真也(Key)、新メンバー上原大史(Vo)を迎えた新たなメンバー構成で、これらを5期として再始動した。
当初は1期メンバーの大島こうすけ、1期2期メンバー柴崎浩、そして上原大史という第4期WANDS編成で2018年頃から再始動に向けての楽曲制作が進められていたようだが、大島こうすけが楽曲提供と制作に専念という理由で離脱。
その後、2期3期メンバーであった木村真也を迎え、5期WANDSとして姿を現す形となった。
柴崎さんがサポートしていた2015年のT.M.Revolutionのツアーで大島さんと共演し、「またWANDSをやれたらいいね」と話していたようで、その後、再始動を考える両者に長戸大幸プロデューサーが引き合わせたのが上原大史だったという。
上原大史に関しては、主だった経歴がなく突如WANDSに現れた無名の新人ボーカリストという存在だが、早い段階で真天地開闢集団ジグザグのボーカリスト命(みこと)である、ということが彼のファンの間ではほぼ確定事項として語られ、更にDAIGO『Deing』でのコーラスやd-project with ZARDでリミックス、dpsで作詞を担当している灰原大介と同一人物ではないか、とされている(もっと調べると灰原名義前も別名義で活動していたとか)。
あくまでWANDSサイドとしては上原大史=命=灰原大介と正式に明かしていないが、WANDS × BREAKERZのインタビューにて上原さんが「僕はDAIGOさんがカバーアルバム『Deing』をリリースした際に、別名義でコーラス参加させていただいていまして」と語っており、上原名義以前から音楽活動は行っていた模様。
また、W and SでWANDSという設定を合わせる為、上原(Wehara)となっている。
通常版と名探偵コナン盤の2種類がリリースされ、収録曲が異なり、過去の楽曲をセルフカバーしている。
また、CDのクレジットをよく見ると川島だりあがディレクターとして参加(コーラスも)しているのもBeingファンにはポイントか。
01 真っ赤なLip
作詞:上原大史、作曲:大島こうすけによるシングル。アレンジも大島こうすけが担当。
WANDS楽曲の中で大島こうすけ編曲は「White Memories」以来となる。
公式サイトでは「スリリングで挑発的なロック・チューン」と評された。
『名探偵コナン』のテーマソング、という発注の下で制作されているのもあってかミステリアスな雰囲気が漂う1曲。
実際「ミステリアスで何が起こるか分からない部分がテーマ」とインタビューで答えており、名探偵コナンというサスペンスな雰囲気ともリンクしてるし、なにより再始動したWANDSのドキドキっぷりも感じさせる1曲だと思う。
後の『YURA YURA』リリース時のインタビューにて「(WANDSらしさは人それぞれ違うとした上で)『名探偵コナン』サイドが「WANDSらしい」って言って選んでくれた曲」と語られており、3期の頃にメンバーが重視していた「WANDSらしさ」という概念が5期に繋がっていたのはどこか万感胸にせまる思いではないだろうか。
本曲の大島こうすけによるアレンジは1stの頃からあったブラック・コンテンポラリーな音楽志向を現代的にブラシュアップしたようなソウルフルでジャジー。まさにブラコンらしい都会的でクールなサウンド。
そう思うと、この大島アレンジにどこか第1期WANDSイムズに通ずるものを感じるのは筆者だけだろうか。
転がる様なAメロと、ユラリとするBメロ。そして一気に視界が開けてゴージャスな雰囲気漂うサビと、メロディー毎に展開の違う洗練された感じは、近年の新人バンドとは一線を画すようなベテランの所業。
ギター&キーボードというバランスも磨きがかかっている。
このブラコンらしい雰囲気は生バンド編成にしたらもっとゴージャスな雰囲気になりそうなんだが、打ち込みで済ますのはBeingらしさなのかな、とも。
(通常盤)
(名探偵コナン盤)
02 もっと強く抱きしめたなら 〜WANDS 第5期 ver.〜(名探偵コナン盤のみ)
第1期WANDS楽曲のセルフカバー。
WANDS初のミリオンヒットソングを柴崎浩アレンジでリ・レコーディング。
この曲に限らず、5期のセルフカバーは基本的にギター&キーボードを重視しているようなアレンジでセルフカバーされており、この曲でも原曲で印象的だったイントロや間奏で鳴り響くホルンの音やベルの音は使用されておらず、楽器隊2人にフォーカスを当てたような印象。
曲の骨格は変えず、シンプルに現代的に仕立て上げていると思う。
ただ演奏は細かく再構築されており、特にキーボードの印象は原曲と大きく変わる。
原曲ではあまり目立っていなかったキーボードだが、今回はAメロから音が前に出ており原曲ではギターが全体を引っ張っていたが、5期Ver.ではバランス良く曲がスタイリッシュ。
特にアウトロのキーボードはオシャレ。
164万枚というビックセールスの貫禄を大いに感じられるセルフカバーだ。
02 時の扉 〜WANDS 第5期 ver.〜(通常盤のみ)
第2期WANDS楽曲のセルフカバー。
原曲はミリオンヒットソング。こちらも柴崎浩によるアレンジ。
原曲ではギターのカッティングや打ち込みのベースラインが目立ち、ジャキジャキしたデジロック+ダンサンブルなサウンドだったが、5期Ver.では原曲ではあまり目立たなかったキーボードが前に出ており、Aメロではエレクトロでオシャレな。Bメロやサビでもキラキラしたキーボードが聴ける。
コーラスのクレジットがあっても演奏陣のクレジットがないので打ち込みで済ませてるんだろうけど、打ち込みのベースやドラムも現代的になっており、バンドサウンド感が強まったロック+ダンサンブルになっており、好印象なセルフカバー。
サビでのオケヒが無くなったのは時代というものか・・・。オケヒは良くも悪くも90年前半Beingの象徴な気もするし、無くなったら無くなったで寂しいというか、アレってなんやかんやでインパクトあったなぁと2期Ver.と5期Ver.を聴き比べて思った。
最近の曲では珍しい(?)フェードアウトして終わる曲だが、またまたアウトロのキーボードがオシャレでミソ。
川島だりあがコーラスで参加しており、原曲と5期Ver.どちらも参加した形となっている。
ベースもドラムもパターンが結構変わってるんだけど、バスドラ鳴らしてるのとか聴くと、山口 "PON" 昌人に叩いてみてほしかった、というかベースもChrisさんでバックはFEEL SO BADでも良いんじゃないか(おまけに川島だりあさんがディレクターでかつコーラスもしてる)と思ったりするも、筆者の欲が出過ぎてしまっているか。
03 真っ赤なLip -TV size-(名探偵コナン盤のみ)
01のTV sizeバージョン。
90年代の頃はTV sizeとFULL sizeでアレンジやボーカルテイクが違うということが多かったBeingだが、今作はそういった違いはなく、オリジナルをそのまま短くしたような内容。
約2ヶ月後にリリースされた『THE BEST OF DETECTIVE CONAN 6 〜名探偵コナン テーマ曲集6〜』にも収録されている。
本曲だけiTunes等ダウンロードサイト未配信。